未来へのビジョン

 
L23 言葉のない世界(H15)

あらゆるものがなくなるという項目の中に、世界が第五次元に入り、人間の波動がそれに調整されていくと、いろいろなものがなくなって行くという話を書きました。戦争、お金、交通機関、医療機関、老人介護施設、エネルギー供給事業、農業、漁業、製造工場、清掃事業・・・そんなものがみんななくなって行くと書きました。これらはみんな第三次元の産物だからです。


その中に、私が書かなかったものがあります。書き忘れたわけではありません。わざと書かなかったのです。たぶん、読んだ人のショックが大きすぎるだろうと思ったので、書きませんでいた。けれども、そろそろ、書いてもいい時期に来たのではないかと感じたので、書くことにしました。

皆さんは、自分では気がついていないかも知れませんが、毎日、意識の波動レベルが高くなっています。皆さんも、これからお話しすることを受け入れるだけの心の準備ができているはずです。


今まで書かなかった「なくなるもの」とは何でしょう。
それは言葉です。

そんな馬鹿な!・・・と思う人が多いでしょう。言葉がない世界なんて考えられない・・・多くの人がそう思うでしょう。人間が誰とも話をせずに、どうやって生きて行くのだろう、と思われるでしょう。

安心してください。人々の間のコミュニケーションがなくなるわけではありません。人々は、今よりももっともっと親密にコミュニケーションします。けれども、それは、言葉によってするのではありません。第五次元の世界のコミュニケーションはテレパシーによって行われるのです。


言葉によるコミュニケーションには、誤解や行き違いがつきものでした。いくら言葉を探しても、本当に伝えたいことを伝えられないこともありました。時には、故意にごまかしたり、隠したり、ということもありました。

いまから150年ほど前、現在のクロアチア(当時オーストリア帝国)に生まれたルドルフ・シュタイナーという人がいます。幼い時から優れた霊能をもっていた人で、哲学者・神秘思想家として、霊的な教えをたくさん残しています。この人の始めたシュタイナー学校は、日本でもかなり有名です

このシュタイナーがまだ子供だった時の話です。ルドルフ少年は、お母さんが近所の女の人たちと話をしているときに、その人たちの間にキラキラ光るナイフのようなものが飛び交っているのに気付きました。少年は、当然大人の人たちにもそれが見えているものだと思っていました。

ある日、ルドルフ少年は、お母さんに尋ねました。「お母さんが、近所のおばさんたちと話をしている時に、キラキラ光って飛んでいるものはなあに?」。そして、少年は、それが大人の人たちにはまったく見えていないことを知ったのでした。

私たちは、心の本音と違ったうわべの社交辞令を使うことに慣れています。けれども、心の中の本音は、ルドルフ少年に見えたキラキラ光るものとなって、絶えず、人々の心の間を飛び交っているのです。それは私たちには見えないので、私たちは、顕在意識的には、そんなものがあるとは思ってもみません。けれども、私たちは、無意識のうちに、それに気付いていて、何となく胡散臭いと思ったり、不信感を抱いたりします。もちろん、愛深い人から出る光は、無意識のうちに、相手に安心感や安らぎや信頼の心を起こさせます。

これはテレパシーのかけらのようなものです。けれども、私たちは、それに意識的に気付いていないので、頭で理解できる言葉の方に重きを置いていて、言葉でだましたり、だまされたりしています。

けれども第五次元の世界になると、私たちは、テレパシーの力をフルに使うことができるようになるので、言葉が要らなくなるのです。言葉が通じなかったり、誤解されたりすることはなくなります。そのかわり、本音と建前を使い分けたり、故意にだましたりすることもできなくなります。なぜなら、テレパシーとは心と心がつながることだからです。

聖書に、有名なバベルの塔という伝説が書かれています。「世界中は同じ言葉を使って、同じように話していた。しかし、人々が天まで届く塔を建てようと言い始めたので、神は怒って人々の言葉を乱した。そのために、人々は協力できなくなって、塔を建てることをやめた・・・」という伝説です。

人々が天まで届く塔を建てようと言ったために、神が怒った・・・というようなことはおかしいと思う人もあるかも知れませんが、私は、これはアトランチスの伝説を伝えているのだと考えています。

アトランチスがどこにあったかはわかっていません。よその星だという説もありますが、ともかく、人類はアトランチスで素晴らしい文明をき築いていました。その時代、人々はテレパシーで心と心を通わせていました。「世界中は同じ言葉で、同じように話していた」というのはこのことです。

ところが、次第に人々は傲慢になり、独善的になって行きました。「天まで届く塔を建てようとした」という言葉は、そのことを密かに伝えていると思います。人々は、神を恐れなくなり、自己中心な欲望に目がくらんでいったのです。そして、欲望を抱くようになった時、人々は自らの思いを隠そうとするようになりました。そのために、次第にテレパシーの能力が落ちて行きました。自分の心を隠せば、人の心も読めなくなるのです。人々はテレパシーが使えなくなり、声や文字を使って話をしなければならなくなりました。そして、本音と建前を使い分け、嘘や虚栄で身を飾り、言葉で攻撃したりされたりするようになっていったのです。

文明の利器の使い方を間違ったために、アトランチスは崩壊し、海に沈んだと言われています。何が起こったのか、正確なことは何もわかりませんが、それは、人類が、第5次元から第3次元へと沈んで行ったことを意味しているように思います。

それから、およそ1万5千年が過ぎ、人類はいまふたたび海から浮かびあがろうとしているのです。地球は既に第5次元に入り、舞台は用意されたと言われています。後は、人類が、心の波長を第5次元にチューニングして、第5次元的な生き方をするようになることだけが残されています。

第5次元の生き方とは・・・純粋の愛です。無条件、無制限の愛です。
人々が純粋の愛になる時・・・それが、第5次元にいるということです。

そこでは、心と心の間の壁はなくなり、全体が一つの心につながります。
そこには、もはや、人々の間に、言葉が介在する余地はないのです。



2013年10月9日
 
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