魂のインターネット

宇宙の意識


物質界のインターネットの仮想世界ゲームでは、プロバイダーとかシステムアドミニストレーター(シスアド)と呼ばれる人たちがいて、インターネットの上に仮想世界を提供します。それは具体的には、パソコンの上で仮想世界の風景を描いたり、ゲームのルールを決めたりするためのソフトウェアです。そのゲームに参加する人たちは、このソフトを自分のパソコンにダウンロードすることによって、そこに仮想世界の風景を映し出し、ゲームに参加することができるようになります。ゲームに参加している人たちはすべて同じソフトをダウンロードするので、基本的には同じ画面を自分のパソコンで見ることになります。これが、すべての人が自分のパソコンを覗いているにもかかわらず、同じ世界に参加していると錯覚する原因です。

では霊的世界のインターネットでプロバイダーに相当するものは何でしょうか。それは宇宙の意識や地球の意識です。

図3を見てください。これが霊的世界のインターネットの姿です。

霊的世界のプロバイダーである宇宙の意識や地球の意識は、宇宙の物理法則や地球の状態などといったものを表すソフトウェアを霊的世界のインターネットに提供します。「地球世界ゲーム」に参加したい霊的存在たちは、それを自分の心の仮想体験スクリーンにダウンロードします。地球のソフトを入れるためには太陽系のソフトや、銀河系のソフトも入れなければなりません。宇宙から地球に至るすべての階層のソフトやデータがダウンロードされると地球ゲームに参加することができるようになります。

これらのソフトをダウンロードすることによって、参加者それぞれの心の中に宇宙や地球の姿を描くことができるようになるのですが、地球世界ゲームに参加したい霊的存在がみんなこのソフトをダウンロードするわけですから、宇宙や地球の姿は参加者の数だけいわばコピーされて、それぞれの心につくられることになります。霊的存在である大勢の人間が一つの宇宙の中に入っているわけではありません。宇宙の方が情報としてコピーされて人間の一人一人の心の中に存在するのです。その情報を仮想体験スクリーンの上に展開したときに、そこに体験できる世界としての宇宙の姿が現れます。一つの宇宙に入っているのは、人間自身ではなく、分身である肉体だけです。

地球世界ゲームの参加者は基本的には同じソフトをダウンロードするので、同じ宇宙を自分の心の中に持っていることになります。けれども、その中のどこをスクリーンに展開するかということは、そのときそのプレヤーの分身が住んでいる場所、時間、それにどこに注意を向けているかなどによるので、すべての参加者がいつも同じ宇宙を見ているわけではありません。また第2部の「ホームページ」や「テレパシー」の章で述べるように、宇宙や地球の意識から、どれだけの情報をもらうかということは参加者それぞれによって異なっているので、詳細に見れば、参加者の一人一人が違う宇宙、違う地球に住んでいることになります。ふだんそれがあまり表面化しないのは、互いのあいだのコミュニケーションによって、その違いをカバーしていることによります。

本当に宇宙や地球に意識があるのかと思われる方もあるでしょう。正確にいえば、宇宙や地球に意識があるのではありません。「宇宙の意識」、「地球の意識」という霊的存在があって、それが霊的世界のインターネットに宇宙の姿や地球の姿のソフトを提供するので、そのソフトをダウンロードした私たちが自分の心の中のスクリーンで宇宙や地球の姿を見ることができるようになるのです。物質世界に存在するものの中で、このような霊的存在によって支えられていないものは一つもありません。すべての物質的存在は霊的存在が主であって、具体的物質的な姿はそれがつくり出しメンテナンスしているので物質世界の中に存在することができるのです。地球上の動物や植物や鉱物などもすべて、それぞれを担当する霊的存在があって、それぞれの姿を霊的インターネットの中にソフトとして提供しています。それらの霊的存在たちは、いわば地球世界ゲームのソフト開発部隊の一員です。そのような多くの霊的存在たちが協力して、地球世界という仮想社会ゲームの場を提供しているのです。そしてそこに、ゲームのプレヤーになる多数の霊的存在たちが参加して、自分たちの分身である肉体人間を地球世界の中に送り込むのです。

霊的世界のインターネットにつくられている仮想社会は、地球世界だけではありません。地球世界ゲームがつくられるためには、物質宇宙という仮想空間がつくられなければなりませんが、霊的世界のインターネットには、宇宙そのものさえも物質宇宙とは異なるさまざまな宇宙がつくられているかもしれません。さらに、物質宇宙という世界の中にあっても、火星ゲームや木星ゲームがあるかも知れませんし、よその銀河系をベースにしたゲームもあるでしょう。それらはすべて霊的世界における同じインターネットの上につくられていますが、人間界のインターネットと同じで、ダウンロードするソフトが違えば、互いに影響しあうことはありません。仮に私たちの地球世界ゲームの中で火星までロケットを飛ばして、そこには生物はいなかったということが確認されたとしても、火星をベースにした別のゲームが存在していないということにはなりません。そこでは、地球人とはまた違う性質を持った存在たちが、地球世界では決して体験できないような多様な体験を展開していることでしょう。
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